中国では、急速な経済成長の裏でさまざまな問題が指摘されており、
特に農民の貧困状態、農業の低生産性、農村の非合理性をいう「三農問題」は、
中国の地域社会や経済の持続的発展への大きな阻害要因になっている。
中国政府は三農問題の解決に向け、2005年の中国共産党第16回全国大会において、
農民の生活水準の向上と農村の生活環境の改善を目標とした「社会主義の新農村建設」を発表した。
新農村建設では、都市と農村の均衡ある発展や農村の近代化、社会制度の改革など、
5つの方針が示され、「城郷一体化(都市化)」を中心とした施策が積極的に進められている。
1980年代に始まった<郷村観光>は農村の新たな産業となり、
三農問題の1つの解決手段となる可能性を持っている。
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日本計画行政学会第33回全国大会
<中国の新農村建設における郷村観光の重要性に関する研究>より引用
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